経済は回復しているが実感できない国民
慶応大の中山俊宏教授はこう解説する。「オバマ大統領は医療制度改革を議会の議席の数に頼って通してしまったことで、結果的に分断されている政治の橋渡しができなくなってしまったんです。これで失望感が広がった、最近は小さなミスの積み重ねでコンピテンシー(能力・資質・適正)能力への疑念も強くなっています。経済は数字の上では回復しているが、国民は実感できずに不満がたまっているんです」
国谷「オバマ政権の今後の運営はどなるんでしょう」
中山教授「国際社会の中でアメリカはどういう立場をとるのかという方向感覚が、オバマ政権は示せていません。しかし、中間選挙では共和党と民主党の接戦州が相当多く、はっきりと共和党に託そうという機運が国民の間で広がっているわけではありません。今後、アメリカ国民が大統領に期待するものが少しずつ変わってくるのではないでしょうか」
中間選挙は日本時間で11月4日に行われる。
ナオジン
*NHKクローズアップ現代(2014年10月27日放送「オバマ政権 『最後の審判』~中間選挙・揺れるアメリカ~」)