「街からバターが消えています」
小松靖アナが伝える。世田谷区のスーパー「たまひで」の安田真一代表取締役は「今年(2014年)は10月の頭から全然品物(バター)がなくて。先週の木曜に1度入ったけど、その日のうちになくなった」と話す。
電気料金値上げ、円安でえさ代アップ、肉牛の方が儲かる...
今年はバターの在庫量が3割減っており、洋菓子店でもバター不足に悩まされているという。背景には搾乳機、空調などに使う電気料金の値上がり、えさ代も円安の影響で25%増、酪農をやめる人が増えてるなどがある。また、商品化するまで2年間を要する乳牛よりも、比較的に早く商品化できる肉牛へと生産がシフトしていることもあるらしい。
関税超高のバター輸入
青木理(ジャーナリスト)「バター不足の背後にはいろんな要素が複合的にあります。酪農はTPPで将来的に厳しいという見方があり、なかなか跡継ぎが出ない。アベノミクスで円安になってえさ代が高くなった。保護農政もあって、普通、国内で品不足ならば輸入すればいいが、バターは関税がすごく高くてすっと入ってこないんです。(品不足は)今年だけでは終わらないかもしれないですね」
北海道庁の農政部に聞いたところでは、バター不足は来年以降も慢性的に続く可能性があるそうだ。