<これですっきり 秋こそ!害虫退治>涼しくなって害虫がいなくなったと思っていると大違い。まだまだ家の中に潜んでいるし、外からも侵入してくる。しかし、秋はさすがに害虫も動きが鈍くなり、卵で冬を越そうとしていたりしているので駆除のチャンスでもあるのだ。来春に大量発生させないための「駆除」のスゴ技紹介。
デング熱のヒトスジシマカは植木鉢に産卵
【チャタテムシ】
チャタテムシは体長1ミリほどでどこの家にもいる。秋には多くが死ぬが死骸が乾燥して粒子になり、吸い込んだり汗腺から体内に入るとアレルギーや喘息を起こす。
この虫は別名「本しらみ」と呼ばれるほど本棚が好きだ。本の上に積もった誇りに発生するカビ(アスペルギルス)が大好物なのである。対策としてはとにかくほこりを本の上やじゅうたんにためないこと。とにかく掃除機でほこりをきれいに吸い取り、本の上はクリアファイルを敷いておく。
ただ、チャタテムシはとんでもないところにもいる。害虫駆除会社の小松謙之部長は「乾麺、かつお節、小麦粉などもカビが生えるとやってきます」という。これらは容器のふたをぴったりと閉めて、とにかく湿気を呼ばないようにすることが肝心だ。
【蚊】
これからの季節に注意しなければならないのはチカイエカとヒトスジシマカだ。チカイエカはビルの地下やマンホールの中にいるが、最近は一軒家やエレベーターに乗って部屋にも入ってくる。駆除に有効なのはリキッド型の蚊取り器だが、置く場所がポイントになる。害虫防除技術研究所の白井良和所長は「ひとつは窓を開けた窓際、もうひとつは台所や洗面所に置いてください」という。窓際に置くと殺虫成分が部屋全体に回るからで、台所や洗面所に置くのは蚊は水のあるところに集まってくるからだ。
デング熱で悪名をはせたヒトスジシマカは11月にはいなくなるが、卵をうんで冬を越す。その卵が来春に孵化して発生するのを防がなければならない。「植木鉢の受け皿によく産みつけられています。小さな黒い木くずのように見えますが、それが卵です。とくに壁面に産み付けるので、たまった水を捨てるだけでなく壁面もブラシでこすって洗ってください」
毒エサ型かくん煙型か
【ゴキブリ】
ゴキブリは気温が下がってくると暖かいところを求めて家の中に入ってくる。クロゴキブリは外から温かい排水口の隙間などを伝ってくるので、待ち伏せ型のスプレーが有効だ。効き目が2週間から1か月持つので殺傷率が高い。
家の中に潜んでいるチャバネゴキブリは温かく暗く狭い所を好む。電子レンジの下や魚焼きグリルの上の溝は注意だ。駆除にはくん煙状タイプがいい。窓を閉め切って2~3時間焚くだけではだめ。2週間後に2度焚きする。生き残った卵がかえるのが2週間だからだ。毒エサタイプの殺虫剤はゴキブリの食欲が落ちる時期なので効率が悪い。
【カメムシ】
秋に増える強烈な臭いのカメムシは掃除機で吸い込むと4倍の悪臭になるので、駆除には使えない。台所用洗剤を2~3滴を水を薄めて泡を立てた容器にピンセットでつまんで入れれば、悪臭を放たない。(磯G)