欧米の批判に中国政府「内政干渉だ」
欧米でも各地で香港の学生を支持する集会が開かれている。英のキャメロン首相は、「1国2制度は英中の合意だった。香港の自由は保障されているはず」と発言した。
先の米中外相会談後の会見で、ケリー国務長官は王毅外相の面前で「自治に支えられた開かれた社会と法の支配が香港の安定に不可欠だ」と話した。王外相はこれに「内政問題だ。中国の主権を尊重すべきだ」と反論した。
中国政府が方針を変えることはあるまい。香港を特別扱いにすれば、チベットや新疆ウイグル自治区にはね返るのは目に見えているからだ。立教大の倉田徹准教授は「返還で主権と領土は戻ったが、心の返還はできなかった。北京には自信と不安の両面があります。香港の民主化は体制への脅威だからです」という。大陸からは年間4000万人が観光に来る。中国にはない出版物もある。メディアもネットも自由だ。これが大陸に波及するのが怖い。安心できないのだ。
行政長官と学生との話し合は流れ展望はまったく見えない。学生たちの作った垂れ幕に、「このまま黙って生きるより、声をあげて死にたい」というのがあった。死人が出るようなことにはなってほしくないが、北京が耳を貸すはずもない。「香港人」がどこまで通用するか。これがキーワードかもしれない。
ヤンヤン
文
ヤンヤン