韓国で起訴の産経新聞・加藤達也氏「私を心理的に圧迫し屈服させる意図」

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   朴槿恵大統領の名誉を毀損したとして起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(48)はきのう9日(2014年10月)、フジテレビに韓国検察当局の取り調べなどについて語った。韓国政府と検察の意図が読みとれる。

   「自国の新聞が書いたことには何もせず、外国の新聞が、あるいは産経新聞が書いたことに限って強硬な対応に出るというのは、韓国の政権の姿勢そのものを示していますよ」と加藤氏は怒る。

『朴槿恵大統領の所在不明』最初に報じた「朝鮮日報」は不起訴

   そもそもは、朝鮮日報が7月18日付で書いた「大統領を巡る噂」という記事だ。セウォル号の沈没当日、大統領が7時間も所在不明になったことで、男性と密会していたという噂があると、男性の実名まで書いていた。加藤氏の記事はこれを「真偽不明の噂」とことわったうえで一部を引用し、さらに証券界の噂や国会でのやり取りを加えて「男性との関係」を伝えたものだった。検察は「当事者に事実確認をしていない虚偽の記事だ」として起訴した。一方で朝鮮日報は不起訴である。

   加藤氏は「ほぼすべての韓国国民が知っている噂を、噂として報道しただけです。虚偽を伝える意志はありません。公判でも厳しく主張していくつもりです」という。

加藤氏「取り調べは明確に起訴を前提にしていた」

   当然ながら、日本国内の反応は厳しく、「民主国家としてあるまじき行為だ」(菅官房長官)、「先進国、民主主義の国とは思えない」(維新の党・橋下共同代表)と批判する。外務省も駐日韓国公使を呼び、「深い憂慮」を伝えた。新聞、放送もこぞって「韓国での表現の自由、報道の自由への懸念」を表明している。

   しかし、「とくダネ!」の報道はここまで。司会の小倉智昭もとくにコメントはせず、コメンテーターにも話を振らなかった。

   加藤氏はきょうの産経新聞に手記を書いており、その中で「2ヶ月にわたる出国禁止と3度の取り調べで、私を心理的に圧迫し、産経新聞を屈服させる意図があったのは明らか」「取り調べは明確に起訴を前提としていた」「韓国政府と大統領を誹謗するためではないか」と追及されたという。

   特派員は駐在する国の法律の中で仕事をしている。権力がある種の意図をもって出てきたときには防ぎようがない。守れるのは外交力とメディアの連帯なのだが、いまいち乗りが悪い。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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