7日(2014年10月)午後2時過ぎ、種子島宇宙センターから新しい気象衛星「ひまわり8号」を搭載したH2Aロケットが打ち上げられた。8号はこれからの日本の気象予報を画期的に変えるといわれている。これまでにない3つの機能が搭載され、気象衛星としては世界最高水準だ。
10分ごとに最新のお天気情報
開発を担当した三菱電機鎌倉製作所の関根功治氏が8号の凄さを、「地球の気象観測を非常に細かくクイックに、変化の抽出も速いので急激な気象の変化や局地的な変化も精度よくとらえることができます」と語っている。
「スッキリ!!」の気象予報士の藤富郷「ひまわり8号は上空約3万6000キロから地球を観測します。観測画像のカラー化もできるようになりました。これまでは白黒画像だったので、雲か霧か、あるいは黄砂かの識別が難しく、判断をするまでには時間がかかりました」伝えた。
観測時間も大幅に短縮された。これまでは30分ごとの観測だったが、10分ごとになり、日本周辺に限れば2分半ごとに観測できるようになったのだ。「急激に発達する雲の様子も確実にとらえることができます」(藤富)
東京駅から富士山の子ども撮影できる精度
司会の加藤浩次「気象画像データのカラー化は初めてなの?」
藤富「欧米でも白黒の画像気象データがほとんどです。ひまわり8号の画像データは世界初です。これまでは1キロ四方を1ブロックとして観測していましたが、これが500メートル四方に細かくなります。これは東京駅から富士山にいる子どもを撮影できるレベルで、雲の様子が鮮明に観測できます」
加藤は「最近、頻発しているゲリラ豪雨などをいち早く察知してくれると頼もしいですよね」
藤富は「雲の様子がよりリアルタイムに分かるようになるので、直近の集中豪雨などに効果が出るのではないかと期待されています」
ただ、本格稼働は来年の夏から。それまで異常気象が頻発しないように祈るしかない。