シリアに渡ってイスラム原理主義組織「イスラム国」の戦闘に参加しようとしたとして、警視庁はきのう6日(2014年10月)、26歳の北海道大学の男子学生(休学中)を私戦予備・陰謀(刑法93条)の疑いで事情聴取し、パスポート、航空券、アラビア語の資料などを押収した。また、その橋渡しをしたと見られる東京・秋葉原の古書店関係者からも事情を聞いた。
警視庁も初適用「私戦予備・陰謀罪」勝手に外国と戦うと処罰
学生は聴取に対して、「シリアでイスラム国に加わり、戦闘員として働くつもりだった」と話しているという。刑法93条は外国に対して私的に戦闘に参加するのを罰するもので、警視庁でも初の適用という。
古書店には「勤務地:シリア」「詳細:店番まで」という求人広告が貼られていた。広告は店の関係者の依頼によるもので、「シリアに行く時に人手がほしい。中継をしてくれ」ということだったと店の従業員は話している。別の報道では、この人物は元大学教授で、書店は渡航希望者を数人紹介したという。警視庁が捜査したところ、その中に北大生がおり、7日にシリアへの渡航を図っていることがわかり事情聴取となった。
笠井信輔ニュースデスク「テロリストになるということですよね。古書店の張り紙が『イスラム国』への切符だったということです。アルカイダでも張り紙はしてなかった」
司会の小倉智昭「戦闘員と書いてはなかったんでしょ」
笠井「店は直結しているとは思わなかったという報道もありますが、張り紙をたどると戦闘員の募集要項にたどりついたようです」
欧米など80か国から応募
菊川怜キャスター「学生もなんでそんなことを...」
小倉「よくわかりませんが、かつては中東に渡った日本の過激派もいましたから、中にはそういう若者がいても不思議はない」
「イスラム国」は欧米など、わかっているだけで80か国以上から戦闘員を集めているとされる。米政府によると総数は1万5000人にもなり、一部はアルカイダ系のテロ組織に加わっているという。これに加わろうという日本人もいたということ。しかし、現実は「人手が要る」などというレベルではあるまい。イスラム国の本質をどこまで理解しているのか。これも平和ぼけの一種?