御嶽山の捜索はきょう3日(2014年10月)も中止になった。雨が降りだし土石流発生の危険が高まったためだ。今年最強といわれる台風18号も日本に接近中で、警察、消防、自衛隊員の疲労の色も濃い。捜索活動は困難を極めている。
機動隊中隊長「セメント塗りつけたような状態。活動うまくゆかず歯がゆい」
捜索から戻った隊員の顔にも衣服にもヘルメットにも泥状の火山灰がこびりついている。「セメントを塗りつけたような状態で、活動がうまくゆかない。歯がゆい」と関東管区機動隊・浅岡真中隊長は話す。
火山灰は雨にぬれると粘土状になる。さらに雨が続くと土石流につながる。それも通常の土石流より激しく、斜面を一気に滑り下りなかなか止まらない。石の間に灰が入り込むことで摩擦か減るためだ。1991年に鹿児島の桜島や長崎の雲仙・普賢岳でこれが発生した。
いま、御嶽山では国土交通省がカメラを設置したり、砂防ダムの土砂をさらって容量を確保するなどの対策を進めているが、それでどこまで防げるかははっきりしない。「火山灰が積もると少しの雨でも土石流の危険があります」と呼びかける防災無線に、住民の緊張が高まる。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト