戦後最悪の火山災害となった御嶽山噴火では、噴火から5日経った1日(2014年10月)になっても、「何人が入山していたのかさえ、いまだわからない」(長野県災害対策本部)という。警察、役場の問い合わせ窓口には、「家族が登ってるかもしれない」「連絡が取れない」という電話がいまだにある。
井上貴博アナ「その要因のひとつとして挙げられているのが、登山届です」
登山に際しては、遭難したときの備えとして登山届を出すのがルールだが、提出を義務づけられているのは谷川岳など3か所で、それ以外は任意のため、提出率は低い。このため、御嶽山でも登山届では被害の実態がわからないのだ。
専門家は「登山届を出さないと、被害に遭ったことにすら気付いてもらえない可能性がある」と話している。