「拉致調査」説明するから平壌に来い!?報告遅れ開き直り―北朝鮮にまた騙された

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   「やっぱり」というべきか、「またか」というべきか。北朝鮮の拉致被害者調査に関して、安倍首相はきのう30日(2014年9月)、北朝鮮からの報告は得られず、平壌での確認を求められたことを明らかにした。政府は外務省の実務者を平壌に派遣するとしている。

日朝合意は「夏の終わりか秋にはじめに最初の報告」

   29日に中国・瀋陽で開かれた日朝政府間協議で、北朝鮮は「調査には着実に取り組んでいる。初期段階で具体的な調査結果を報告できる段階にない。調査の詳細な現状について、平壌に来て特別調査委のメンバーに直接聞いてほしい」と述べたという。これを伝え聞いた首相はとくにコメントはしなかったが、北朝鮮のいう平壌への担当者の派遣の調整に入った。

   拉致問題の再調査では、この5月の日朝合意で「夏の終わりか秋の初め」には最初の報告があると双方が了解していた。これを受けて、拉致被害者家族には「長年待っていた機会がきた」(拉致被害者家族連絡会代表・飯塚繁雄氏)など期待が高まり、7月には対北朝鮮経済制裁も一部解除された。

   しかし、夏が終わって秋が深まっても動きはなく、結局こうなった。被害者家族の落胆は大きい。横田めぐみさんの母・横田早紀江さんは「いままでもウソばっかりつかれ続けてきた経験がありますから、なんとなく今までと違って、苦しいような時間ですね」と話す。

   交渉のポイントは3つ。まずは日本政府が認定している拉致被害者12人の安否。次が470人ともいわれる特定失踪者の消息。そして残留日本人である。むろん日本政府の主たる眼目は拉致被害者だ。だが、コリア・レポートの辺真一編集長は「平壌へ行っても、被害者12人ではなくて、特定失踪者の何人かで幕引きをはかろうとしているのではないか」と見る。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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