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『祇園の名妓・佳つ乃』伊集院静、郷ひろみ、高橋克典...数々の浮名引っさげ銀座で高級クラブ!はやりそうだね

   佳つ乃という名前を久々に見た。だいぶ昔になる。たしかダービーの日だったと記憶している。作家の伊集院静氏が、当時付き合っていた祇園の名妓・佳つ乃を連れて競馬場の貴賓室に連れてきたことがある。すぐ近くで見た着物姿の彼女は大輪の花が咲いたような美しさだった。不思議に伊集院氏への嫉妬の感情は湧かなかった。自分とは縁遠い世界の人間という感じがしたからだろう。

   その後ときどき名前を見かけたが、ここしばらくは聞くことがなかった。伊集院のほかにも郷ひろみや高橋克典などと浮き名を流した佳つ乃も御年50歳。その彼女が銀座に高級クラブを開くというのである。祇園ではクラブをオープンしたり和風ラウンジを開いたりと順調だったようだが、一昨年に芸妓を引退して、最初のクラブも閉店したそうだ。

   その店は銀座8丁目にあり、銀座でも1、2を争う賃料が高いところだそうだ。月百数十万円になるというが、佳つ乃は夏前から家賃を払い、クラブへの挨拶回りをしているそうだ。このクラブは祇園と同じように「一見さんお断り」。移転するのはもともと東京からの財界人や芸能人が多かったからで、東京に出てくれば客との繋がりは強くなるからだそうである。佳つ乃は『週刊新潮』の取材に対してこうはんなりと答えている。

<「お稽古事に礼儀作法と、祇園町でご指導いただき学んできました経験を、東京で少しでも活かせられるようにと思っています」>

   彼女見たさの客も行くだろうから繁盛は間違いないとは思うが、東京は何かと口うるさいし、メディアも京都のようにほっといてはくれない。それにいくらキレイでも女の盛りは過ぎつつある。意外に苦戦するかもしれないと思うのは、そんな高級な店に行けるわけがないこちとらの僻みかね。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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