『生田美玲ちゃん殺害』警察大失態!?捜査一課に届いていなかった地域課「君野康弘奇行情報」

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   いやはやおもしろいことを考える人がいるものだ。コンドームで作る料理のレシピ本「作ってあげたいコンドームごはん」が電子書籍で発売されたというのだ。「コンドームところてん」や「コンドーム肉詰め」などの簡単な料理から「コンドームのエスカルゴバター焼き」などの応用的な料理、「コンドームアイスチョコレートソースかけ」といったデザートまで幅広く11種のレシピを用意しているという。

   架神恭介氏とプロモーションプランナーのおぱんぽんによる企画で、料理研究家の遥野ユカ氏が監修を務めている。遥野氏によれば「コンドームの伸縮性・耐久性を活かして調理道具・器として活用し、コンドームの可能性を広げることに成功しています」とのことだ。

   この本を作る動機は、日本の男性のコンドーム装着率が世界ワースト3位というデータから、このことが日本の性病や中絶問題に影響を与えているのではないかと考え、普段の生活からコンドームの存在を身近に感じてもらおうと作ったそうだ。電子書籍ならではの独創的で実験的な本作りである。

殺害日時によっては見逃しの責任追及へ

   さて、神戸市長田区で起きた小学1年生・生田美玲ちゃん行方不明事件が最悪の結末を迎えてしまった。殺されただけでなく、遺体はバラバラにされ、ポリ袋に入れられて美玲ちゃんの自宅近くの雑木林に捨てられていたのだ。失踪から13日が経っていた。これほどむごい猟奇事件は聞いたことがない。しかも殺したことを何とも思わないのであろう、病院の診察券や煙草の吸い殻をポリ袋の中に入れていた。DNA鑑定から、遺体が捨てられた現場から30メートルしか離れていないアパートに住む君野康弘容疑者が浮上、逮捕された。

   異常な犯罪を犯す人間は普段から不審な行動を起こしていることが多く、警察の要注意人物になっているはずである。やはりそうだった。美玲ちゃんの後を付ける君野の姿を防犯カメラが捉えていて、失踪から5日後に君野の自宅を警察が尋ねているのだ。だが、犯行につながる手がかりをつかめず帰ってしまっていた。行動不審者から洗っていけばもっと早く逮捕に結びついたかもしれない。君野が犯人だと確定されれば警察の大失態になることは間違いない。

   『フライデー』で近隣住人が君野容疑者についてこう話している。<「四六時中酩酊している様子で、夏場は常にハダカ。(中略)ベロベロに酔って、『電車賃が高いんじゃ!』と神鉄『長田駅』の壁を殴りまくっていました。(中略)彼のアパートの近くでは、首をちぎられたハトや猫の死骸が散乱していたこともあります。近所の人間は警戒していたのですが......」>

   だが、猫好きでもあったようだ。美玲ちゃんも猫が好きで、この住人によると1年ほど前から彼女に似た女の子が遊びに来ていたというのである。情報がありながら、なぜ警察は事件直後から君野の周辺を捜索しなかったのか。<「君野容疑者は、これまでも何度も警察の厄介になっていたのに、地域課の情報が捜査一課まで届いていなかったため、捜査線上に上がっていなかったんです」(全国紙社会部記者)>

   しかし、防犯カメラに捉えられたことがわかった時点で君野のデータを調べれば、これまでのトラブルや猫好きという美玲ちゃんとの共通点などが浮かび上がってきたはずである。

   残忍だが、犯行を隠すほどの知恵もなかったこの男を逮捕できなかった警察の失態は、美玲ちゃんが殺された日時が特定されれば明白になるはずだ。だから個人情報はすべて国や警察がつかんでいる必要があるという意見には与しないが、不審者情報を地元警察と県警が共有することを早急に考えないと、こうした犯罪を防いだり迅速に解決することはできないだろう。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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