「御嶽山」心配な土石流・泥流!大雨で一気にふもとに流れ出す恐れ

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   御嶽山の噴火による被害者の搬出がけさ29日(2014年9月)、警察、消防、自衛隊によって再開された。朝までに判明したのは死亡4人、心肺停止27人、約40人(長野、岐阜)の重軽傷者。他にもまだいるかもしれない。

   遭難者を収容する作業は続いているが、ヘリが着陸しても前日ほど火山灰が舞い上がらない。深さは捜索隊員のくるぶしより深いが、すでにかなり固まっているように見える。ひとたび雨が降れば泥流となってふもとを襲う。この方がはるかに恐ろしい。

山頂カップル残酷な写メ!2ショット送った直後に噴火

   連絡のつかなくなった家族がふもとの王滝村に詰めかけている。噴火の直前に山頂で撮った元気な写真をメールしてきたという人もいた。カップルが明るく笑っている。しかし、それを送ってきた携帯は答えない。映像時代はときに残酷だ。

   抜けるよう青い空、温かい陽光、色づいた山肌を眺めながらのお弁当――そんな光景が一瞬で地獄絵図に変わった。亡くなった人たちも何が起ったのかわからないままだったかもしれない。とにかく突然だった。

   午前11時53分ころだったという。山頂付近にいた登山者はみなガラガラというブルドーザーのような音を聞いた。次いで強烈な硫黄臭、吹き上がる噴煙があっという間に山頂を覆い、火山灰と噴石が降り注いだ。

   低温の火砕流(水蒸気爆発)だったと専門家はいう。人も山肌も焼けてはいないが、最初に降り注いだ火山灰はうずくまった人を埋めるに十分な量があった。また、池に落ちた噴石が「熱かったんでしょう。ジュッと音がした」という人もいる。

   「山頂から火口をのぞいていたとき噴火が起こった」という男性がいた。リュックを置いて逃げたが、あとで戻ってみると完全に灰で埋まっていた。近くに男性とおばさん3人が弁当を食べていたが、「どうなったかわかりません」。その瞬間いた場所、身のこなし、ほんのわずかな差が運命を分けたかもしれない。

   映像がいくつもあった。頂上から少し下にいた登山者が撮ったものでは、山頂を覆った噴煙が刻々と迫ってくる様が写っていたが、入っている音声は「この辺にいたほうがいい」「やばい」「下がる?もっと」などとのんびりしている。そのうち「避難小屋へ行こう」と走り出した。「間に合わん」「口隠せ」。あっという間に画面は火山灰に覆われ何も見えなくなってしまった。ジャリジャリと噴石が注ぐ音がする。「もうだめだと思いました」

   別の映像では、池のほとりに噴煙が迫る。「写真撮ってる場合じゃないよ」「集合、集合」「早く行こう」「あっちへ逃げようか」。続いて、噴煙をじっくり撮ったものもあった。望遠らしい。頂上を駆け下りる登山者の姿がある。

予知できなくてもなぜ出さない?火山性微動や地震頻発情報

   下の展望台から撮った映像は噴火の全容がよくわかった。山頂全体を噴煙が覆って真ん中が高く吹き上がっている。「キャー」「ワー」「何なの?」「噴火してる」「怖い」「やばい」という声。

   噴煙はほんのりと秋の色を見せる山肌をまるでスローモーションのようにはい下りてくる。その中に登山者が何十人もいたのだ。映像を見てもわかる。噴煙につかまったら何も見えなくなる。火事場の煙以上に濃い。息もできない。道はおろかどこにいるのかもわからない。

   司会の羽鳥慎一「御嶽山が噴火するだけで驚きですよね」

   石原良純(タレント)「警戒情報もなければわかりませんよ」

   火山噴火予知連絡会は予知できなかったことを「仕方のないこと。予知のレベルはそんなものです」という。たしかに、火山性の微動を観測したのは噴火の12分前で、10、11日にも地震を観測していたが、必ずしもそれが噴火につながるとは限らない。とはいえ、それでは、江戸時代と変わらないということだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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