深夜に訪れたコンビニで因縁をつけ、店長らを土下座させたうえたばこを奪った男2人が、恐喝の疑いで逮捕された。グループがその一部始終を撮ったビデオをネットに載せたため騒ぎになったが、警察に様子をうかがいに行って逆に逮捕されるという間抜けどもだった。大阪・茨木市でのお話だ。
「なに言っとんじゃ」「謝るだけでは気持ちが見えん」商品投げつけたばこ強奪
「なに言っとんじゃ、お前。おい」と店員を罵倒しながら、商品を投げつける。「おい、こらぁ」という大阪弁に、「申し訳ございませんでした」と謝る店員。ついには、店の隅で土下座させられた。あげくに「謝るだけでは気持ちが見えん」「謝りに行くとき手ぶらではいかん」とたばこを取り出し、「1人1カートンでええ。3人おんねんから」などなど。すべてYouTubeの映像だ。
おととい8日(2014年9月)午前3時頃、茨木市のコンビニを男女数人が訪れ、ペットボトルにトイレの水を入れ始めた。制止する店長に因縁をつけたのがトラブ ルの始まりだった。最初は110番通報で警察かけつけ収まったが、男たちは再び現れて、「若い衆が店に車突っ込むぞ」「殴るぞ」「表へ出ろ」などと脅迫は昼過ぎまで続いた。グループはたばこ6カートン(2万6700円分)を持ち去った。
グループは最初から動画を撮っていて、これをそっくりYouTubeに載せた。ネットユーザーがたちまち反応し、「恐喝動画じゃん。逮捕確定」「これって強盗だよね」「自分から犯罪の証拠動画をアップするとは」――この反応に驚いたグループの1人が、様子をさぐりに警察を訪れて逆に逮捕された。これが翌9日の朝だった。
大間抜け!警察に様子さぐりに行って逆に御用
この間抜け男は東大阪市の無職中村剛(39)。遅れて出頭した門真市の会社員野仲史晃(46)とともに脅迫容疑で逮捕された。「ネット見て怖くなった。間違いありません」と供述しているという。
このコンビニは大阪の北と南を結ぶ幹線道路にあり、深夜になると暴走族が多く、近所の人も夜はあまり近寄らない。このグループが何者なのかはリポートにもなかった。わかっているのは映像という動かぬ証拠だけ。
こうしたトラブルの専門家は「表へ出ろといわれたとき、出れば良かった。外でやっていれば見た人が警察に通報してくれる」というのだが...。
司会の羽鳥慎一「完全に因縁ですね。これをまた公開するのがわからない」
宇治原史規(タレント)「ネットというものがわかってないですよね」
弁護士の田中喜代重氏は「店はサービス業でクレーム産業ですからね。壊されるとか盗まれれば別だが、言葉だけでは警察へとはいかないんですよ」と店の対応の難しさをいう。
赤江珠緒キャスター「どれくらいの罪に問われるのですか」
田中「1人で初犯でモノも返されれば起訴もされないでしょう。前科があるとか、あるいは暴力団がらみのグループとなると実刑もあるかもしれません。状況で全然違ってきます」「多人数の調べは実は大変なのだが、この場合はビデオが動かぬ証拠になる。墓穴を掘っちゃった。コンビニにも防犯カメラがあるでしょうし、これだけ話題になったら警察も甘い顔はできません」
田中はもうひとついっていた。「何かあったとき、警察とどうするかをシステムとしてつくっておいた方がいい」
それって当然できていると思っていたのだが...。コンビニはすでに交番の数といい勝負なんだから。