代々木公園で採取した蚊からデングウイルスが見つかった。10か所276匹のうち4か所の4匹。アフリカでは1%が流行の目安というから、それを上回る。感染者は現時点で13都道府県で59人。すべてこの公園からだが、他に拡散する可能性は高 い。感染者はすべてこの公園と周辺からだが、他に拡散する可能性は高い。
今週末のイベント中止
ウイルス蚊が見つかった場所は公園の南、南西、西、北西と散らばっており、西側は道路ひとつ隔てて住宅街だ。都はきのう4日(2014年9月)午後2時から公園の8割に当たる緑地部分を立ち入り禁止にした。さらに地点を増やして調査を続け、生態系を破壊しない程度に蚊の駆除を続けるという。
気になるのは公園の北東に隣接してさらに広大で訪れる人も多い明治神宮だ。札幌の40代の女性はここで蚊に刺されたといっている。明治神宮の先は原宿駅と竹下通りで、人の数はけた違いになる。だが、都は明治神宮には「状況を見て」と触れたがらない感じだ。管理が及ばないということか。そんなこといってる場合ではあるまい。
「モーニングバード!」も周辺の商店街で客足が落ちたとか、北に接するオリンピック記念青少年総合センターの話は出るのに、明治神宮にはほとんど言及しなかった。これもちょっと奇妙だ。
近くのNHKの女性職員1人とスタッフ1人がデング熱と診断されるなど、確実に広がっている。59人もあくまでわかっているだけにすぎない。症状の軽い人、未発症の人がどれだけいるか。隣接の代々木第2体育館では来週、関東学生卓球リーグ戦がある。その前哨戦はすでにおこなわれており、学生卓球連盟も「発症する可能性もゼロではない」という。今週末、イベント広場で予定されていた「日本・インドネシア友好イベント」は中止になった。損害は「何百万円」と主催者はぼやく。
日比谷公園、新宿御苑は大丈夫か?
公園の閉鎖は「当分の間」とだけで、見通しはないが、ここはまた、災害時の避難場所でもあって、もし何かあったら近隣の人たちは頭を悩ますことになりそうだ。
司会の羽鳥慎一「収束するどころじゃない」
嘉糠洋陸・慈恵医大教授はこんな説明をする。「いま顕在化してない感染者がどうなるか。二次拡散になる可能性もあります。蚊の寿命は40日で、本州では冬は死んでしまうが、沖縄では冬を越します。ウイルスの越冬も否定できません」
飯田泰之(明治大准教授)「生態系を壊さないような駆除なんて可能なのでしょうかね」
嘉糠「かなり難題です。殺虫剤は他の虫も殺してしまうから、蚊の特性にあわせた駆除ということになります。今後は他の公園、日比谷公園とか新宿御苑 での調査、感染情報の公開、それから啓蒙が必要です。最近は蚊の危険性が知られていません」
吉永みち子(作家)「親からシマ蚊には気をつけろといわれたものでしたが…」
羽鳥「そこへいく時は、長袖とかで備えて行くと」
嘉糠「インフルエンザのときにマスクをするような、気軽な対策をしてほしいです」
気軽でいいんだ。それはわかる。でも、明治神宮には踏み込んでくれよ。