東京都内のスーパーでは、8月(2014年)初めにキュウリは8本150円だったが、いまは5本で250円、ナスも2倍に跳ね上がっている。原因は8月の記録的な雨量と日照不足だ。とくに西日本の8月の日照時間は平年に比べ30~40%も少なく、雨量も平年の3倍と多かった。
農水省 各地にコメの「いもち病」警報・注意報
農水省は佐賀、福岡、大分、山口、鳥取の5県に日照不足でカビが稲穂に付着し枯れてしまう「いもち病」の警戒情報、大阪や滋賀、秋田などに注意情報を出した。
1993年には冷夏で米が不足し、消費者や卸売業者が米確保に奔走して「平成に米騒動」が起きたが、さて今年はどうか。農業流通ジャーナリストの小林彰一氏は「大型産地の新潟など東北や北海道は豊作。いもち病の発生地域は大変だが、消費量は十分カバーできるでしょう」という。
20世紀梨は水分多く大きめだが甘み少ない
では、秋の果物はどうか。20世紀梨の産地、鳥取の農園では、雨で水分を吸収して大きいが、糖度が低く来週にならないと出荷できない状態という。夏野菜の高騰は9月中旬まで続くが、秋野菜は産地も変わり「中旬以降は通常の価格に戻る」(小林氏)という。
朗報もある。味覚の秋を代表するマツタケ。西村綾子レポーターによると、湿度が高く気温があまり上がらなかった今年は「もしかしたら豊作が期待でき、安くなるかも…」
2、3年前にもそんな話はあったが、都内のスーパー店頭で見かけたのは中国産マツタケばかりだった。司会の加藤浩次も「マツタケ高いからなあ」とタメ息をついていた。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト