<もう「イラッ」としない。シニアとの新しい付き合い方>「行列を無視して割り込んでくる」「電車内で平気で携帯電話をかけてる」「スーパーの店員に『責任者を出せ』と恫喝する」などなど、高齢者の行動にイラッとしたという人が多い。
瀬田宙大アナ「1307人のアンケートでは、高齢者にイラッとした人が65%いました。脳は加齢で10年で5%づつ萎縮していきますので、認知機能が低下して感情や行動の抑制が効きにくくなります」
しかし、イラッとくるのは高齢者だけのせいなのか。
室井佑月「老人にイラッとする若者って、若者にも心の余裕がないんじゃないの」
柳澤秀夫解説委員は初めから不機嫌だ。「このテーマはタイトルだけでイラッとするね」
瀬田「申し訳ありません」
柳澤「謝ればいいってものじゃないよ」
高齢者の行列割り込みは、実は暗黙のルールを知らないケースも多い。スタジオに特設されたスーパーのレジで6人の高齢者でテストをしたところ、6人中4人が並び方を知らず割り込みをしてしまった。
桜美林大・老年学研究科の長田久雄教授が説明する。「1990年代から定着し始めたフォーク並びという暗黙のルールがあります。一列縦隊で待っていて、空いたレジに入ってゆく。銀行やスーパーは縦列の位置の指定がありますが、コンビニなどではフォーク並びでない所もあります。一度経験すれば分かります」
ゲストの室井佑月(作家)「老人にイラッとする若者って、若者にも心の余裕がないんじゃないの」
73歳一人暮らし「コーヒー飲みたくてお店に入っても意味わからないメニュー」
15年間一人暮らしの鈴木耀子さん(73歳)は、街中の店に入ると場違いで息苦しくなる。「なにしろお店のメニューが片仮名ばかりで、コーヒーが飲めるのかさえもわかからないでしょう。結局、駅のホームのベンチに座って缶コーヒー飲むだけになってしまうんです」
5人のシニアが本音を吐露した。「年を取ると歩くスピードが遅くなる」「われわれは一生懸命なのに若い人にはのんびりしていると思われる」「逆ギレで怒るのは、阻害されている意識が強いから俺の言うことが解らんのかと腹が立つんだね」
日本は世の中が若者中心になり過ぎてるってことじゃないか。レジで戸惑ってるお年寄りがいたら、「どうぞ、お先に」と一言いえばいいじゃないか。
(磯G)