「思わず泣いてしまいました。ほんとうにひどい話です」
司会の小倉智昭はなんとも情けないと伝えた。盲導犬がパートナーと通勤中に何者かに刺された。それでもラブラドールレトリバーの「オスカー」(オス9歳)は声もあげず仕事を続け、パートナーを職場まで誘導した。傷は4か所、血を流していた。
浦和駅から東川口駅の車内か、エスカレーターで…
埼玉・さいたま市に住む全盲のパートナー(61)とオスカーが電車でJR浦和駅からJR東川口駅の職場に向かっていた先月28日(2014年8月)、京浜東北線か武蔵野線の車内、あるいは駅構内のエスカレーターなど、立ち止まっているときに刺されたとみられる。
しかし、その場ではパートナーは気づかなかった。オスカーは刺されてもまったく鳴き声をあげなかったからだ。職場に着き、同僚がオスカーのお尻あたりに直径20センチぐらいの出血があるのを見つけてわかった。
「ひどい状態でした。服を着ていたのですからめくって刺したのではないですか」
フォークで刺したような傷はどれも直径1~2センチ。パートナーはその日のうちに警察に被害届を出した。「オスカーは私の体の一部。私の目なので、いつも離れずに歩いています。オスカーはなんでここまでがまんするのか。痛いと言ってもいいのに…健気です」
木下康太郎アナ「盲導犬はやたらと吠えないように訓練されていますが、まったく吠えないようにはできないそうです」
オスカーも吠えようと思えば吠えられたのだ。でも、じっと耐えて責任を果たしたのだろうか。傷は回復してきているが、「犯人を許せない」「頑張って」などの反響が寄せられている。
オスカーを訓練した団体は「57年以上事業を続けていますが、こんな事件は初めてです。卑劣な行為で、あってはならない」と憤る。
小倉智昭「訓練場が私の自宅のそばにあるんです。雨の日も風の日も訓練をやっています。(オスカーは刺されて)つらかったろうと思いますよ」