埼玉県内に住む渡航歴のない10代の女性がデング熱に感染していることが分かった。国内での感染が認められたのは70年ぶりで、厚生労働省は全国の医療機関に情報を提供し注意を呼び掛けている。
東南アジア、中南米、アフリカで流行―発熱、湿疹、関節痛
デング熱はデングウイルスに感染しておこる病気で、東南アジアや中南米、アフリカに多い。感染者の血を吸った蚊(ヒトスジシマカ)が別の人の血を吸ったときに感染する。
東京医科大病院の濱田篤郎教授によると、症状は3~7日の潜伏期間を経て発熱し、皮膚にいろんな湿疹がでるのが特徴だ。関節痛などにインフルエンザと似た症状を起こす。致死率は低く1週間程度で回復するという。
感染が確認された女性は20日(2014年8月)に高熱が出て入院、26日に国の検査でデング熱の感染と判明した。容体は安定しているという。
患者に渡航歴なし…なぜ日本に?
渡航歴のない女性がどうして感染したのか。厚労省は海外の流行地で感染し帰国後に発症した患者からヒトスジシマカを介して感染したとみている。ヒトスジシマカは国内のほとんどの地域で5月下旬から11月にかけて活動しており、感染が拡大が心配される。
ただ、この蚊は冬を越すことなく死んでしまい、タマゴにもウイルスを残さない。厚労省も「限定された場所での一過性の感染と考えられる」とみており、流行の恐れはなさそう。
おおたわ史絵(内科医)は「渡航者が帰国して発熱したら、医療機関に報告してほしいですね。1週間たって治ったからいいやではなくて、報告してくれればデング熱の発症状態が把握できます。大事なことです」と訴える。
ヒトスジシマカっていわゆるやぶ蚊だろ。今年に夏にいっぱい刺されたよ。