全国学力調査の結果が25日(2014年8月)に発表された。2007年に始まった全国学力調査は、今年は小学6年生、中学3年生を対象に4月に実施された。都道府県別の成績ランキングを見ると、1位から4位は秋田、福井、石川、青森で前年と変わらなかったが、最上位と最下位の差が縮小し、底上げが進んでいることが浮き彫りになった。
43位から15位に…。教育委員会「教育活動で活用」
成績の悪い学校の校長名を公表すると川勝知事が言い出して物議を醸した静岡県は、昨年43位だったが15位に順位を上げた。昨年、知事は「全国平均点より上回っている学校が507校中86校しない。教師の責任だ」として、成績の悪い学校の校長名を公表すると表明、これに県教育委員会が校長の個人批判につながりかねないと公表をしないよう知事に求め話題になった。結局、公表されたのは全国平均を上回った86校の校長名だった。
今年順位が上がったことについて、川勝知事のコメントはなかったが、県教委は「せっかくの全国学力調査を教育活動で十分活用してこなかった反省の契機になったのではないかと思っている」と受け止めている。
ロバート・キャンベル(東京大教授)はこう主張する。「(学校名の公表は)やるべきだと思います。生産的でない動きもあるかもしれないが、結果で緊張ができ学力は上がります。やっぱり、校長や教頭のリーダーが大事ですよ。リーダーシップを発揮できる教育制度をこれから作っていく必要があり、その一方法と評価すべきだと思いますね」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト