パンパシフィック水泳で日本勢がはじけた。きのう21日(2014年8月)からオーストラリアのゴールドコーストで始まった4年に1度の大会は、オリンピック、世界水泳と並ぶ3大大会のひとつだ。ここで日本はいきなり金メダル2、銀メダル2を出して気をはいた。きょうはさらに期待がかかる。
瀬戸大也「狙いにいって獲った金」
この日、先陣を切ったのは100メートル背泳ぎの入江陵介(24)だった。美しい泳ぎで早くから才能をうたわれていながら、なぜかトップになれない。2位ばかりでシルバー・コレクターとも呼ばれていた。しかし、滑らかにスタートするとそのままトップを譲らず、追いすがるアメリカのグレーバーズを頭ひとつ抜いた状態でゴールした。念願の金メダルだ。だが、「国際大会で金メダルを獲ったことがなかったので、やっと獲れたなという気持ち」と言うが笑顔がない。目は次の200メートルにいっていた。
次いで、バタフライ200メートルの瀬戸大也(20)。世界水泳の400メートル個人メドレーで優勝していて、なかでもバタフライは得意種目だ。飛び出してトップに立つと、これも譲らず、そのままゴールした。「狙いにいった金メダルがとれたので、あすにつなげていきたい」と自信たっぷりだった。
瀬戸のライバル、萩野公介(20)は200メートル自由形に出場した。この種目で日本はいまだメダルがない。萩野はトップをキープし続けたが、最後にオーストラリアのフレーザーホームズに10分の1秒差でかわされた。しかし、初のメダル獲得である。
女子200メートルバタフライの星奈津美(24)はこの日が24歳の誕生日だった。星は米国勢にはさまれてがんばった。トップのアダムス(米)との差わずか100分の7秒という2位だった。忘れられない誕生日になっただろう。