今月4日(2014年8月)、東京・中野の中古アニメグッズ店「まんだらけ」で25万円の「鉄人28号のブリキの人形」が万引きされた事件で、警視庁はけさ19日、千葉・若葉区のアルバイト岩間和俊(50)を窃盗容疑で逮捕した。発生からちょうど2週間目だった。
6万4000円で転売!提示した身分証でバレた
この事件では、被害にあった「まんだらけ」中野店がホームページで、万引き犯の防犯カメラ映像をモザイクをかけて公開したことで話題になった。店は「盗んだ犯人へ 一週間以内に(12日)に返さないとモザイクをはずして公開する」と警告して、これが「脅迫」になるなどと論議になった。
警視庁から要請を受け店は写真の公開をやめて警察捜査に委ねたが、岩間にたどり着いたのは万引き映像からではなかった。捜査員が18日に同じ中野区内の古物店で同じような人形を発見し、「まんだらけ」も傷や色合いから同じものと確認した。
店は6万4000円で買っていた。売りにきた男が提示した身分証から岩間が浮かんだ。警視庁は18日に岩間に任意同行を求めて調べ、はじめは否定していたが、犯行を認めたため逮捕した。「ショーケースのガラス戸が少し開いていたので盗んでしまった。売って金にするつもりだった」と供述しているという。
手がかりはさまざまあった。まずは防犯カメラの映像だ。岩間は秋葉原などの中古品専門店では知られた常連だった。モザイクがあってもわかったという人もいる。また。親族とおぼしき通報もあった。警視庁はむろんモザイクなしの顔の映像を持っていた。それにしては2週間は長い。警視庁はやけに慎重だったように見える。