大阪・道頓堀にあるグリコのランナー看板が掛け替えられる。現在のものは5代目で、登場して16年になるが、きのう17日(2014年8月)午後10時に灯が消えた。昭和10年に電光看板の先駆けとして登場し、79年にわたって時代を映してきた大阪のシンボルだ。両手を上げて走るおじさんの人気は高く、観光名所だ。6代目がどんなデザインになるのかは「ふたを開けてみてのお楽しみ」(江崎グリコ)だそうだ。
初代は巨大!33メートル…戦争で撤去
電飾が消えると、周辺には「あれっ」と驚く人もいる。「たまたま来ていて、なんでこんなに人がいるのだろうと思ったら、灯が消えてびっくりしました」と男性は話す。「さびしいですね」という女性も。
初めて登場したときは、当時としては異例の33メートルという高さで、グリコの文字が6色に変化し、たちまち大阪の名物になった。昭和18年に戦況悪化で撤去された。
昭和30年に高さ21・75メートルの砲弾をイメージした看板が登場した。下部には高さ5メートルの特設ステージが設けられていた。昭和38年からトレードマークの中心から水が出る噴水型になり、高度成長期にはランプが12色に増えた。昭和47年からは背景のトラック部分が点滅するようになった。
その後もデザインを変えて道頓堀を照らし続け、外国人観光客も訪れる名所になった。
サッカーW杯、タイガース優勝の時はユニフォーム姿披露
02年のサッカーワールドカップのときは、ランナーがサムライブルーのユニフォームを着たり、翌年の阪神タイガース優勝のときは虎の縦じまユニフォームだったりもした。通天閣や大阪城の天守閣などとともに大阪市指定の景観形成物に選ばれ、大阪の夜のなくてはならない存在だ。
司会の夏目三久「大阪出身ですが、意識したことがないぐらい当たり前のものになっていました。こんな変遷があるなんて驚きです」
コメンテーターの元村有希子・毎日新聞デジタル報道センター編集委員「グリコおじさんは再び登場するんですよね?」
夏目「そりゃあ、そうだと思いますけど。どうなるんでしょうね」
秋には6代目がデビューするらしい。