<思い出のマーニー>
夏の釧路で出会った「一番のともだち」突然、姿消したのなぜ?大人派ジブリにはちょっと物足りない少女物語

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   絵本から飛び出してきたような金髪碧眼の女の子と、ひと夏の交流を通して少し素直になる主人公―。美しい湿原を背景に語られる物語は、全体を通してすごく品が良い。ここまで「女の子」にターゲットを絞ったジブリ作品は、「魔女の宅急便」以来だ。夏休み公開にふさわしいさわやかさが香る。でも、「風立ちぬ」のような大人ジブリを期待して観ると、なんとも言えない物足りなさが残る。

自分も学校もお母さんもみんな嫌い

(C) 2014 GNDHDDTK
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   主人公の杏奈は気持ちを表に出すのが苦手な性格で、持病のぜんそくのせいもあり、学校では少し浮いた存在だ。冴えない自分を嫌うのと同じくらい、格好悪いクラスメートや育ての親を嫌っている。そんな様子を心配した養母は、夏休みの間、杏奈を札幌市の自宅から釧路の知人宅へ療養に出すことを決める。「やっかいばらいされた」と感じ、ますます殻に閉じこもる杏奈だったが、夜の湿原で出会った少女との時間を過ごすうちに、自分の弱さ、そして強さへ向き合うこととなる。

   誰も住んでいないお屋敷から飛び出してきた少女の名は「マーニー」。一見、満ち足りたように見えるマーニーの生活を知るにつれ、杏奈は強いシンパシーを感じ、「一番のともだち」を自称するようになる。ところが、ある日を境にマーニーは姿を消す。マーニーはどこの誰だったのか…。正体が明かされたところで本編は大団円を迎える。

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