東京都議会の政務活動費は議員1人に毎月60万円まで支給されるのだが、領収証を調べると、怪しげな問題がゴロゴロ出てきた。政務活動費としては全国最高額だ。
1日で10か所の新年会をかけもちしたことになっているケースもある。年間840回もタクシーを使ったとしている議員は、ワンメーター710円がほとんどで、通勤に使っていた。2100円の弁当を公費で食べ、「意見交換のため」に使った駐車場代の時間が2分間というのもあった。
野々村竜太郎議員(当時)の大泣きで世界に恥をさらした兵庫県議会はおととい6日(2014年8月)、過去3年間の政務活動費を調査することを決めた。地方議会の経費支出に批判と疑問が強まっている。
お小遣い的感覚…毎日の食事も公費
公開された都議会政務活動費をチェックすると、まず目立つのは新年会費だ。1回5000円から1万円が「意見交換」を名目に支給されるが、1月12日に10回、計6万5000円を使った自民党議員はすべて地元消防団の新年会だった。「1か所20分、分団ごとに意見交換しました」と答えて、「できるんですねえ」と阿部悦子リポーターもあきれ顔だ。。
全国市民オンブズマンの清水勉弁護士は「不可能ですよ。顔を出して選挙に結びつけるためです」という。
毎回710円也のタクシー代。自宅からほぼ毎日都庁へタクシーで出勤し、それも政務活動費で処理していた。この議員(公明党)の妻は「足を骨折したもので、選挙もあるし、動かないわけにもいきませんし」と弁明している。サラリーマンなら自費で払うのではないのかねえ。
自民党では6月に頻繁に開いた総会の弁当代が210万円も計上されていた。1個1500円を超すものばかり。2100円の高級弁当を39個食べた日もあった。「350円の弁当を食べたらどう?」と新橋のサラリーマン。そもそもいつもの食事をなぜ公費で払わなければならないのか。「彼らは自分のお小遣い的感覚です。チェックされるものだという気はしていない」と清水弁護士は怒る。