「何もしないで放置していたというものでは全くない」
最後に父親は「少女の単身生活は両病院の医師の意見に沿うものであり一人暮らしをさせてはならない旨の指導を受けたことは皆無である。以上の流れから分かる通り、医師が人を殺す危険を警告していたのに何もしないで放置していたというものでは全くない」と締めくくっていた。
ロバート・キャンベル(東大教授)「(父親は)法律家なので、防げなかったことを消去法で客観的に説明している。ただ、読んでみて、この時期に自分の名誉を主張するのはちょっと…。それよりも亡くなった被害者の少女に思いを寄せてほしかったですね」
まさか翌日に事件が起こるような切羽詰まっていたとは誰も想像できない中で、父親としてこのままでは危険だと想定しての対応だったのだろう。加えて、入院もできない、児童相談所にも先延ばしされるなど運もなかった。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト