塩分取り過ぎなのに長寿日本一「長野県」秘密は野菜だった!信州味噌と野沢菜漬けもいいらしい

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   早いものでもう8月ですね。ぼやぼやしているとあっという間に年の暮れで、また「今年こそ 今年こそはと 年の暮れ」になりそうです。

   このところアメリカのテレビドラマのDVD「ホームランド」にはまっている。アメリカでの放送は2011年10月で、すでにシーズン3まで進んでいて、日本でも昨年にシーズン1が放送されたから見た方も多いだろう。

   テロ対策を担当するCIAのキャリー・マティソンは、8年ぶりにイラクで救出され帰国したアメリカ海兵隊軍曹ニコラス・ブロディが過激派に洗脳されたテロリストではないかと疑う。「24」のような派手な撃ち合いなどはないが、英雄としてもて囃されるブロディがテロリストなのか、キャーリーの思い違いなのか、テロは起こるのか、緊張感のある心理ドラマである。

   テロリストの親玉アブ・ナジールがなかなかの人たらしで、こいつにいわれたら死んでもいいかなと思わせる魅力がある。それに比べて、アメリカの指導者たちのだらしなさは目を覆いたくなる。先日見たフジテレビのリメイクドラマ「若者たち」のひどさに辟易したせいか、久しぶりに次が待ち遠しいドラマである。

ダントツ全国1位の野菜摂取量で塩分排出

   少し明るい話題から入ろう。今や長寿の県といえば長野県である。最新の都道府県別「平均寿命」(2010年)で男女とも堂々の第1位。男性80.88歳、女性87.18歳。調査は厚労省が5年ごとに行っており、男性は90年以降5年連続でトップの座に輝いた。以前、長野県は全国一馬肉を食べる県だから、それが長生きと関係があるのではないかという記事が出たことがあるが、『週刊新潮』によれば、野菜にその秘密があるという。

   塩分の取りすぎが高血圧を招き、脳卒中という病を生み出した。しかし、長野は2001年の16グラムから減らしたとはいえ、未だに男性12.6グラム、女性11.1グラムと、過剰摂取の状態が続いているそうである(全国平均は1日男性8グラム、女性は7グラムまで)。にもかかわらず長寿である秘訣を探していくと、野菜の摂取量に行き当たるという。

<「長野は、男性一日379.4グラム、女性364、8グラムと、それぞれ2位の島根を20~40グラムも引き離してのダントツ全国第1位なのです。野菜には塩分を体から排出するカリウムが大量に含まれており、たくさん食べることで健康が維持されているのでしょう」(厚生労働省関係者)>

   長野を代表する名産品、寒天にもカリウムが豊富に含まれている。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授の白澤卓二氏はこう話す。<「過酷な環境で栽培された植物は、がんの原因にもなる活性酸素を抑えるための、抗酸化作用を高める栄養素、ファイトケミカル(植物が持っている天然の化学物質)をより多く含んでいる」>

   週刊新潮は<スーパーで同じ野菜が並んでいれば、迷わず長野県産の野菜を選ぶのが賢明らしい>といっている。

   生産量、消費量ともに日本一の信州味噌や伝統食の野沢菜漬けもいいようだ。信州味噌にはメラノイジンという物質が大量に含まれ、メラノイジンには強力な抗酸化作用があり、がんを予防してくれるそうだし、野沢菜も同様の作用があるという。

<「長野の食文化は、『長寿力』の塊をたくさん食べているようなもの」(食文化史研究家・永山久夫氏)>

   それに比べ、かつて長寿県の名をほしいままにした沖縄県の長寿神話が崩壊してきている。厚労省が昨年発表した2010年の統計結果で、沖縄の女性の平均寿命は全国3位に甘んじた。男性の平均寿命に至っては全国平均すら下回る30位まで急降下している。その理由は「メタボ対策の失敗」だという。

<「沖縄では伝統的に『鳴き声以外は全て食べる』と言われるほど、あらゆる調理法で豚を食べてきました。(中略)しかし、2000年以降、県は脂肪やカロリーの過剰摂取を槍玉に挙げ、肉を控えて野菜を多く摂る『和食』を勧めた。その結果、平均寿命は下がり続けています。食の欧米化ではなく『粗食化』が長寿の敵なんです」(こくらクリニック(那覇市)の渡辺信幸院長)>

   その県の風土に合ったものを食べるのが長寿の秘訣かもしれない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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