宮城県の気仙沼のウニの漁場に黒宮千香子リポーターがいた。とれたばかりのウニの黄色い身をほおばる。
「おいしい、すっごくおいしい」
今年はウニが大量繁殖しているのだという。ということは、ウニが値下がりして大いに食べられると期待が膨らむが、喜んでばかりいられないらしい。ウニが海藻を食いつくしてしまうのだ。海藻がなくなればウニも成長できない。東日本大震災の影響も指摘されている。
東日本大震災の大津波で「天敵」のカニやヒトデ激減
大量のウニが海底を埋めつくしている。生態を研究する東北大の吾妻行雄教授は「コンブやホンダワラの大型海藻を食べつくそうとしているんです」と懸念する。宮城の海で2月27日(2014年)に撮った映像には、大量のウニが海藻にびっしりと着いていたが、7月23日に同じ場所で撮った映像は茎しか残っていない無残な海藻ばかりだ。「海藻がないとウニは大きくなれずやせてしまいます」
大量発生の原因は、吾妻教授によると、大震災で津波が押し寄せ、ウニを食べるカニやヒトデが岸に打ち上げられたことらしい。さらに、海に流れ込んだガレキに新しく海藻が生えてウニが繁殖しやすい環境になったという。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト