海水浴シーズンだが、海で流されたときにはどうしたらいいのか。無理に泳がずに浮いて救助を待つ「ウイテマテ(浮いて待て)」がいいらしい。あわてず、大の字にのびて体力を温存する。生存率アップが見込まれ、これに合わせた子ども用アイテムもいろいろ出ている。
司会の羽鳥慎一「家族で話し合って確認しておく必要がありますね」
先日は、伊豆の海で20時間40キロ流され助かった人がいたが、これも「ウイテマテ」だった。
10%も上がった生存率
海水浴客でにぎわう神奈川・三浦海岸で、「もしおぼれたらどうするか」「、子どもが流されたらどうするか」を聞いてみると、女性は「あせっちゃいますね」、男性は「やっぱり助けに行くなあ」
水難事故対策のキーワードは「ウイテマテ」だ。水難学会会長の斎藤秀俊さんによれば、仰向けになり顎を上げると重心が移動し、足が浮きやすい。両手を大の字に広げると体はさらに浮き上がる。万歳の姿勢がベストだ。サンダルや衣服を身に付けていると、いっそう効果的という。
もともとは「着衣泳」とよばれていたが浸透しなかった。1、2年前から「ウイテマテ」に変えたところ、知名度が一気に上がったそうだ。これを習った中学生以下の生存率は2005年には72・8%だったが、ウイテマテを教えるようになってから82%に上がったという報告(水難学会資料)もある。
ウレタン入れた子供用水着
羽鳥「服は脱ぐほうがいいという大人の知識はちがうんですね」
吉永みち子(エッセイスト)「力を抜いて待つと浮けるんですけど、ドキドキするとダメ。気をつけたいですね」
斎藤会長は「常に自然の脅威と遊んでいることを意識して」と注意を促す。子どもがおぼれかけたときの救助については、「助けに行く気持ちはわかるが、ぐっとがまんして救助の人を呼ぶことが必要です。子どもには最初から救命胴衣を着せておくとよい」と勧める。
その子ども用アイテムとしては、水着にウレタンを入れたものや首につけるタイプなど種類も増えて売れてもいる。
羽鳥「助けに行くのも、誰かに声をかけていっしょに行くことですね」