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『中国』食品不正やったもの勝ち?不正暴かれてもたちまち営業再開

   今週のもう一つの話題は、日本マクドナルドやファミリーマーケットで販売されていた中国輸入のチキンナゲットなどが期限切れだったことが発覚した「事件」である。

   発覚したきっかけは中国の上海テレビ局「東方衛視」のスタッフが2か月にわたり「上海福喜食品」の潜入取材を行って、食品工場の不衛生な実態や期限切れの肉などを使用していた実態を暴いたことからである。どういうきっかけでそうした取材を行ったのか詳細はわからないが、中国メディアもなかなかやるではないか。

   だが、週刊文春は、小誌は昨年4月発売で「マクドナルドの中国産鶏肉が危ない!」と報じていたと鼻高々である。自慢話はさておいて、ここのいいところは現地取材をきっちりやるところである。今回も問題の「上海福喜食品」の現役従業員にインタビューしこういわせている。

<「床に落ちた肉を拾うのはそもそも工場のルールなんです。機械を回しながら肉を投入するのでどうしても床に落ちてしまう、だから設置された青いプラスチックの容器に拾って入れなさい、と。容器がいっぱいになったら肉を回収し、『菌敵』という細菌殺菌薬二百倍に薄めた溶液で洗浄する。仕上げに度数七〇%のアルコールでさらに消毒し、再利用するんです」>

   この人物がいうには、昔はさすがに米国系企業という感じで、調味料は輸入品だったが、4、5年前から工場の様子がおかしくなってきたという。さらに2010年の上海万博が開催され、ファーストフード向けの鶏肉が足りなくなったとき、こういうことをやったという。

<「どこからか、ものすごい異臭を放つ二十トンぐらいの腐った手羽先の山が工場に運び込まれてきました。その手羽先に業務用スプレーで菌敵の溶液を吹き付けて消毒してから、利用しました」>

   この国に企業倫理などという言葉は辞書にないのであろう。さらに悪いのは、こうした不正を暴かれ指弾されても、それで潰れることはないのだそうだ。ここ数年で潰れたのはメラミン混入粉ミルク事件で乳幼児に死者を出した三鹿集団だけで、後は問題処理が終われば営業を再開しているという。今回の「上海福喜食品」も、一定期間の営業停止と罰金だけで終わるのではないかと、中国の食品安全検査官がいっている。

   これでは食の安全など保証されるはずがない。ましてや日中関係は最悪なのだ。「どうせ自分の食べるものではない。日本人が食べるんだ」と発がん性のある農薬や着色料を混入させた食品を輸出しているのではと、疑心暗鬼になろうというものである。

   週刊文春に「我が身を守るためには、中国産を避けた方がいいことは間違いない」といわれても、居酒屋の焼き鳥や定食屋のチキンソテーが大好きな身には、なるべく食べる量を少なくしようとするしか対策はないのである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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