京都市内で看板が次々に撤去されている。これまでも景観にそぐわない大きさや色、デザインの看板を屋外広告物条例で規制してきたが、一層の景観保護のため、2007年9月に罰則強化も含めた条例改正をなったが、経過措置として7年間の猶予期間を設けた。その期限切れが8月末やってくるとあって、撤去ラッシュとなっているのだ。
9月から古都の景観守る新条例
点滅ネオン、赤ランプはアカン、屋上や窓に掲げる看板、外壁からはみ出した看板もアカン、色も赤、オレンジ、黄などの派手なものはアカンで、違反すれば30万円の罰金という。おかげで、あちこちでちょっとした騒ぎになっている。
四条通は看板がほとんど目につかず白っぽい街並みになった。嵐山にある美空ひばり館も赤いドレスを着て歌うひばりの巨大な看板が大きすぎると撤去された。会社や商店は看板の代わりに窓ガラスに社名や商店名を書くようになった。マンション名を玄関に表示したプレートが、市から一定の大きさを超え広告だと指摘されて撤去させられ、ホテル屋上の看板、といっても黄色の巨大な猫かなんかの像を撤去するのに320万円かかったり…。すべて自己負担だから悲鳴も上がる。しかし、違法な看板が撤去されないままいまだに1万2000件もある。
司会の小倉智昭「中小企業には相当重い負担でしょうね。でも、京都市は景観を守ろうと一生懸命ですから、企業も個人も協力しないといけないということなんでしょう」
番組では触れていなかったが、世界遺産に登録されたということは、遺産を守ることを義務付けられたということでもあり、当然こういうことも起こる。富士山もこのままでは「登録抹消」なんてことになりかねない。