長崎・佐世保市で高校1年の松尾愛和さん(15)が殺害された事件で、加害者の同級生(16)が「解剖してみたかった」と供述していることがわかった。遺体は頭部と左手首が切り落とされていたほか、胸から腹部にかけて切り裂かれていたという。心の闇と呼ぶしかないのだろうか。
小学生の時に小動物解剖して問題に
きのう29日(2014年7月)に松尾さんの告別式が行われ、大勢の人が不慮の死を悼んだ。また、学校は生徒たちに事件の説明をしたが、ショックで教室に入れない生徒もいて、カウンセラーが必要だという。
女子生徒は警察の調べに、普通に応じているらしい。2人は26日に市内で待ち合わせして、ぶらぶらと買い物などをして女子生徒のマンションにいった。誘ったのは「殺すためだった」「恨みはなかった」といい、凶器のカナヅチや刃物もホームセンターで買っていた。
女子生徒は「解剖したかった」というが、人間を解剖とはやはり尋常でない。彼女の頭の中ではカエルや昆虫と同じだったのだろうか。小学生のとき小動物の解剖をしていたのが問題行動とされたらしい。同級生の給食に、家から持ってきた洗剤などを入れる事件を5回も起こしていた。しかし、それらをどう処理したのか、教師も知らなかった。
父親を金属バットで殴りつけ「頭蓋骨陥没、歯ボロボロ」
彼女は昨秋に母親をガンでなくしたが、その後の父親の再婚をめぐって暴力沙汰を起こしていた。女生徒を知る人の話では、父親が寝ている部屋に金属バットを持って現れ、殴りつけたという。「頭蓋骨陥没、歯はボロボロになるほどだった」というが、それがいつのことで、事件がどう処理されたのか、(取材スタッフは)聞いていなかった。聞いていれば応えがあるはず。
その一方で、「警察は家庭環境が背景にあるとみて」「計画手な犯行とみて」捜査などと伝える。凶器までそろえて、「解剖してみたかった」というのに、「計画的」もへったくれもあるまい。井上貴博アナは「家庭環境に問題があったのでしょうか」といったが、家庭で何があれ、人を殺して解剖というのは異常だ。精神鑑定が必要だろう。
三鷹ストーカー殺人池永チャールズトーマスとの共通点
きのうはまた、昨年の三鷹ストーカー事件で女子高生(18)を殺害した池永チャールズトーマス(22)の裁判が結審した。検察は無期懲役を求刑したが、意見陳述に立った被害者の母親は、被告に死刑を求めた。判決は明後日(8月1日)に言い渡される。
被告人質問で池永は「最後に会った時よりきれいになっていたので、誰かに奪われたくないと思った」と話した。交際中に撮影した被害者の写真をネットに流出させたことには、「自分の存在の証明。被害者の尊厳を傷つけたかった。彼女とつき合っていた事実が半永久的に残ると思った」といった。
自己中心もここまでいくととてもついていけない。同級生をカエルのように解剖しようとするのとどこか似てはいないか。この手の事件に共通するのは、自分が捕まることや先行き、損得などを全く考えてもいないことだ。生きる上でのイロハどころか、人間そのものが劣化してしまったかのような。食うや食わずの途上国では絶対に起らない犯罪だ。