神奈川県逗子市は砂浜での飲酒を禁止した。「夏の海といえば酒じゃないか」「子ども連れにはこのほうがいい」と賛否は分かれる。浜辺が酒と騒音でクラブ化し、事件も多発するのに業を煮やしたためだが、若者を中心に人出は激減し、海の家の客足も大幅ダウンとなった。隣の由比ヶ浜は若者らで大賑わいとなり、トラブルやゴミの放置などの問題が発生している。
きのう休日21日も客足は去年の3分の1
逗子市で今シーズンから施行された「日本一厳しい」というマナー条例は、砂浜でのバーベキューやスピーカー使用なども禁じ、海の家の営業も去年の午後8時半までから6時半までになった。多発したケンカや騒音にクレームがよせられたためで、市経済観光課は「殺傷事件も起きており、安全・安心が一番」と考えたという。海の家の原敦・営業協同組合理事長は「あらゆる年齢層の人にマナー良く楽しんでもらえる海岸にしたい」と話す。
海岸の入り口には砂浜での飲酒禁止(海の家では可)などを知らせる看板がいっぱい並んでいる。女性客は「知らなかった。お酒がもったいないからばれないように飲みます」
今シーズン一番の人出となったきのう21日(2014年7月)でも、客は去年の1万5000人から5000人に大幅減だ。海の家の売り上げ減は「90%」にも達したという。
家族連れは歓迎!「ガラが良くなって、こっちがいい」
海の家の経営者の一人は「なんでこんなバカげた条例を」と不満そうで、砂浜にいた若者は「海から酒をとったらさびしい」と話す。しかし、子ども連れの男性は「ガラが良くなりました。こっちがいい」と歓迎する。
西へ車で10分の由比ヶ浜。「あっち(逗子)はつまらないから来た」と若い男性客はいう。女性も「酒を飲めないと、やっぱ行かない」と話す。こちらでは、海の家は午後10時まで営業する。大声で騒ぐ若者やケンカも発生。警備員が注意して回っているが、「注意するんですけど、その場しのぎが多いですね」とうんざりした表情だ。
高木美保(タレント)「家族連れ用の浜辺とワイワイする浜辺に住み分けができるかもしれませんね」
岩上安身(ジャーナリスト)「逗子や葉山は一時的に客足が減るかもしれないが、海の楽しみ方は仕立てなおしていい」
司会の羽鳥慎一は「そうですね、ルールがあるなら逗子へ行こうという人が増える可能性もありますから」とうなずいていた。
そもそも、プライベートビーチ以外の浜辺で酒を飲んだり大騒ぎするのは日本ぐらいなものだ。逗子もかつては別荘族や保養所族のオシャレな浜辺だったんだけどね。