中国の江蘇省徐州市で、中年のおばちゃん1万人が毎晩7キロの大行進をやって、警察も乗り出す騒ぎになっている。「365歩のマーチ」のBGMとともに流れた映像には、オレンジや白いTシャツ姿の女性たちが元気よく歩く、歩く、歩く。「健康のため」というが、何が目的なのかよくわからない。
「健康のため」といわれて警察も手が出せず
おばちゃんたちの行進は夕食後の毎日午後7時すぎから始まる。食後の散歩というわけではない。歩幅をそろえ、腕を前後に振って、イッチ、ニッ、イッチ、ニッと軍隊のように行進している。男性の姿もある。オレンジ色の集団が来たかと思うと、白やブルーの集団が続く。Tシャツは医療機器や健康食品の会社が無料で配っているという。
中国のテレビ局は「数えきれないぐらいのおばちゃんが雲龍湖周辺を集団暴走しています」と報じた。現地メディアは「暴走おばちゃん」と名づけている。参加者は「暴走なんかしてません。健康目的のウオーキングよ」と威勢がいい。
最初は数十人がダンスをしていて、膨れ上がって集団歩きに発展したらしい。信号無視もあり、住民の男性は「うるさくて困っているんだ」。警察も乗り出したが、健康のためと言い張る参加者に、対応は「指導」の段階だ。
「何か政治的意図あるんじゃないか」当局は疑心暗鬼
高木美保(タレント)「世界中でおばちゃんは強いなあ」
司会の羽鳥慎一「たしかに強いかも」
しかし、岩上安身(ジャーナリスト)の見方は違った。当局は集団化を恐れているのではないかと指摘する。「数を集めたところで、政治的異議を申し立てられるのが(当局は)怖い。政治的意思があるかがわからないので警戒していると思います。Tシャツを配る会社にも狙いがあるかもしれないですよ」
小松靖アナ「いろいろな要素がからんで複雑ですねえ。疑心暗鬼が広がるかも知れません」
たしかに、オバちゃん1万人が「暴走」から「暴徒」になったら怖い。