14日(2014年7月)午前4時から始まったサッカーW杯ブラジル大会の決勝戦は、激しい攻防の末に延長戦にもつれ込んだが、後半8分、ドイツのゲッツェがゴールを決め、24年ぶり4回目の優勝を果たした。アルゼンチン28年目の悲願はならなかった。
ラモス瑠偉、武田修宏「予想はずれました」
スタジオの解説は、FC岐阜監督のラモス瑠偉、元日本代表の武田修宏で、2人ともアルゼンチン優勝と予想していたから、「はずれました」。ラモスは「ドイツはいいチームでしたね。守備か堅い。監督が何をやろうとしてるかを理解していた」という。
試合ははじめから激しい攻め合いになり、アルゼンチンのエースFWメッシが何度もゴール前に切り込むがフォローがない。ドイツの再三にわたるシュートはGKロメロが阻む。前半30分のアルゼンチンのFWイグアインのゴールはオフサイドになってしまった。
後半に入っても、メッシがはずす、クロースがはずす。双方決め手を欠いたまま延長戦へ。双方いくつものチャンスをものにできず、だれもがPK戦を思い浮かべた後半、一瞬のすきだった。ゴール前で左からのパスを胸でトラップしたゲッツェがそのまま蹴り込んだ。入るときはかくも簡単、というようなゴールだった。そして金ぱくが舞うなかで、金のトロフィーを掲げて喜ぶドイツの選手たち。
武田「ドイツが組織的な攻撃を展開し、これをアルゼンチンが激しさと強さで防いでいたんですがね…」
ラモス「ドイツは完璧なチームだった。穴がないんだ。日本が学ぶべきことも多い。日本もブラジルも軽すぎる」
アジア1勝もできず…4年後は出場枠削減?
今回、アジアは、オーストラリア、日本、イラン、韓国が出場したが、どこも1勝もできなかった。
ラモス「前回は岡田監督ががんばってくれて枠が増えてる。今回の成績だと枠が減らされるかもしれないね」
司会の夏目三久「勝てなかった原因は何だと思いますか」
ラモス「監督ですね(笑い)。ちゃんとした監督がくれば勝てる」
石井大裕アナ「今度来るメキシコの人はどうですか」
ラモス「今度は大丈夫。イランにしても韓国にしても、(監督のことを)とりあげている。日本だけいわないのはおかしい」
石井「ブラジルは?」
ラモス「最悪」
武田「ドイツはバイエルンというチームが土台で、切磋琢磨して強くなった。日本もああしないと」
ラモス「日本は軽かった。『決勝までいける』という選手たちの態度を見ていて、これはヤバいなと思いました。甘いなと」
言えてる。たしかに何かが欠けている。
3位決定戦のブラジル対オランダは開始3分のPKで1点、17分に2点目、終了間際にも1点と、3―0でブラジルは完敗した。ラモスの怒りはこちらにも向けられていたわけだ。
かくて次の4年が始まる。日本選手の「軽さ」はなくなるだろうか。