やはりほかの県議もやっていた。大泣きした兵庫県の野々村竜太郎議員は政務活動費で176万円もの切手を購入していたことになっているが、ほかにも10人の県議がやはり政務活動費で合計400万円もの切手を購入したとしていた。なかには議長もいる。野々村県議は1年生議員で、「横領」の手口は先輩県議を見習ったんじゃないかと見られていたが、その通りだったのだ。
3月に集中!「年度内に政務活動費使い切っちゃえ」
他の県議の切手疑惑はおととい9日(2014年7月)、丸尾牧県議(無所属)によって明るみに出された。「購入の領収書は切手を買ったことの証明になるだけで、その後に売却があってもわからない」と丸尾県議は不透明さを指摘する。大量の郵便物には切手を貼らずに出せる別納制度もある。
議員の購入ぶりをまとめたフリップには、「3月21日 80円切手2万枚144万円」「3月25日 845枚30万円」「3月28日 121万1250円」などとある。
高村智庸リポーター「3月に集中しているこの日付は、年度内に使っちゃおうといいことですかといわれてもしかたがないですよね」
121万円を切手に使ったという議員は、「県教委の報告書を2、3回に分けて発送した。換金していない」という。梶谷忠修議長も2年間で66万円の切手を買っていた。「田舎の小さな郵便局は使ってあげないとつぶれてしまう。問題ない」と表明したが、取材には応じなかった。堂々とカメラの前では語れないらしい。
民間企業なら郵送先まで明記
吉永みち子(作家)「(郵便局を助けるのは)個人でやればいいわけで、政務活動費では筋が通りませんよ」
飯田泰之(明大准教授)「驚くのは、こんなに甘い計上をしていたことですよ。民間企業では聞いたこともない。郵便物なら送り先を書かないと予算はおりない。ちょっと甘すぎます」
兵庫ばかりでなく、地方議会に共通する問題だろう。