「事故回避に自信あり」30~40代10%、75歳以上50%
高齢者の「過信」も事故要因となっている。所教授の調査では「事故を回避する自信がある」という人が30~40歳代で10%程度なのに対して、60代以降で増えていき、75歳以上で50%以上になるという。高齢者は自分の運転能力は年を取るにつれて落ちているという自覚は持っている一方で、長年大きな事故にあわなかったという経験則を過信していることの現れだという。
高齢者は交通規則よりも経験則を優先し、たとえば統計上も高齢者の一時停止違反が非常に多いという。「『ここは徐行で十分だ』と一時停止を無視して、交差点での事故につながってしまう」(所教授)
最近ではこうした運転ミスをカバーするクルマが開発されているが、高齢ドライバーほど新車に買い替えないという現状もある。
*NHKクローズアップ現代(2014年7月8日放送「運転し続けたい~高齢ドライバー事故の対策最前線~」)