<渇き。>
狂う役所広司。はじめて知った娘の本性!住宅CMとまったく違う荒んだ表情―過激シーンに賛否

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(C)2014 「渇き。」製作委員会
(C)2014 「渇き。」製作委員会

   第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した深町秋生の小説「果てしなき渇き」の映画化だ。「嫌われ松子の一生」「告白」の中島哲也が監督を務め、役所広司、小松奈々、二階堂ふみ、橋本愛、妻夫木聡らが狂った演技を披露し、グロテスクな殺人、暴力描写、中高生の売春、ドラッグなどの過激描写に賛否両論の問題作だ。

優等生とばかり思っていたのに…

   妻の浮気相手への暴行をきっかけに、家庭や職場から追いやられ荒んだ生活をしている元刑事の藤島(役所広司)は、別れた妻・桐子(黒沢あすか)から娘の加奈子(小松奈々)が失踪したことを聞き、行方を探す。その過程で浮かび上がってくる加奈子の輪郭は、藤島が思っていた優等生の娘とはかけ離れていた。彼女の本当の姿を知り藤島は混乱し、やがて狂っていく。そして、事件はギャングや警察を巻き込んで大騒動に発展する。奈々子はどこにいるのか、彼女はいったい何者なのか。

   暗いミステリー小説を中島監督はこれでもかというくらいポップに描ききった。とくに印象的だったのは、酒とドラッグの地下世界を描いたパーティーシーンだ。原作では廃墟ホテルの駐車場でヒップホップが流れるような、いかにもギャングの集まりといった雰囲気だが、映画ではクラブに変更され、色彩豊かに描いている。音楽はヒップホップではなく、アイドルグループ「でんぱ組.inc」だ。アイドル音楽を使うことで、描かれている狂気がより日常に近い世界のものであると強調され、ゾッとさせられる。

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