「話し合えば分ってもらえる」という思い込み
高村は「犯行直前の今月、容疑者は加藤さんの店に数回現れています。この時、加藤さんは同僚に、私の元彼と紹介していたようです」
神奈川県警の元刑事・小川泰平はこう解説する。「ストーカー事件が一般の暴行事件や傷害事件と違うのは、被害者が『自分が相手のことを一番知っている。だから話し合えばわかってもらえるはず』と考えてしまうところなんです。これが事件をエスカレートさせてしまいます」
だとしたら、最初の有罪判決も一般的な暴行事件や傷害事件の判例基準ではなく、執行猶予を付けないという判断もあったのではないか。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト