東京都議会で女性議員が質問中に、自民党都議の議席から品性を欠いたセクハラ野次が次々と浴びせられ、激しく批判されている。みんなの党の塩村文夏都議(35)が出産や妊娠の高齢化に悩む女性への支援について質問したところ、「お前が早く結婚したほうがいいんじゃないか」「産めないのか」など下品な野次が飛んだ。
塩村都議は野次が飛んできた方を一瞬睨み付け、苦笑しながら質問を続けたが、それでも野次は止まず、笑い声までまじって、塩村都議はとうとう声を詰まらせてしまった。議席に戻った後、ハンカチで目頭を押さえる映像も流れた。
塩村文夏都議「自民党議員席の後ろの方から…」
塩村都議はタレントや放送作家を経て昨年(2013年)の都議選で初当選し、今回が初の一般質問だった。塩村都議は「職場はもちろん、飲み会の席で酔っぱらった上司でも言わないような言葉が、都議会の場で出てくるとは本当に驚きでした。女性を蔑視するような野次があんな大声で届いてくるとは…」と悔しがる。
低レベルの野次を飛ばしたのはだれなのか。塩村都議は発言者までは把握できていないようだが、「自民党だと思います。それも後ろのほうの」と断言する。ところが、自民党都議らに尋ねると「そんな野次あったいかなあ」「野次なんていちいち聞いている人いないですよ」「聞こえなかった。まったく気付かなかった」と仲間をかばって知らぬ顔だ。まったく薄汚い連中である。
司会の小倉智昭は「苦笑するしかしょうがないようなひどい野次ですよね。野次も責任を持たなきゃいけないと思う。オレは知らないよって、おかしいでしょ」
真面目に仕事に取り組むふつうの人間なら、本人を前にこんな下劣な言葉は吐かない。石原環境相の「最後は金目」発言といい、一強政治を手に入れた自民党に傲りが生まれているのかもしれない。重なるとやがてしっぺ返しが来る。