福岡県筑後市で元従業員を殺害した疑いでリサイクル店の経営者夫婦が16日(2014年6月)に逮捕された。周辺ではさらに5人前後の行方がわからなくなっており、夫が数人の死亡の関与を認めるという異様な展開を見せ始めている。
自宅に同居させカネ搾り取ったら殺して埋める
殺人容疑で逮捕されたのは中尾伸也(47)と妻の知佐(45)だ。調べによると、2003年夏に伸也が経営するリサイクル店で働き始めた日高崇さん(当時22)の顔や頭を殴るなど暴行を繰り返し04年6月下旬ごろ殺害した。遺体は伸也の実家の庭に埋められていた。
日高さんは自宅から通える距離に住んでいたにもかかわらず、なぜか伸也のアパートに同居していた。行方が分からなくなり、家族からは捜索願が出されていた。行方不明になる直前に伸也との間で金銭トラブルを抱え、日高さんの祖父が300万円を支払ったという。
伸也は高校を中退後、職を転々とし、98年には自己破産している。妻の知佐も自分名義の借金で喫茶店を開業したがうまくいかず、わずか9か月で閉店に追い込まれ、01年にやはり自己破産している。
商売左前でも高そうなスーツで高級車乗り回し
中尾夫婦がリサイクル店を開業したのは03年で、知人から2000万円を借金し、この借金は数年で返済したという。伸也は「リサイクル店を経営し、外見から裕福そうな立派な人」と知人から見られていたらしい。高そうなスーツを着て高級車を乗り回していた。しかし、リサイクル店の経営はうまくいっていなかった。よく利用していたという客は「行ったときにはお客がいたことはなかった」と話す。
お金をどこからどう工面していたか。いまのところナゾだ。ほかの報道では、中尾夫婦の周辺で、別の元従業員や知佐の妹の親族ら5人前後が行方不明で、伸也は数人の死亡に関わったことをほのめかす話をしているという。
司会の小倉智昭「相当大きな事件に発展する可能性がありそうですね。いろいろな所からお金を引っ張ってきて、用がなくなれば殺すという話はよくありますけどね…」
よくは聞かないが、近ごろ多い事件ではある。