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早稲田大学はブラックか!?非常勤講師の大半が年収250万円未満、社会保険未加入

   お次は私同様身につまされるおカネの話。『週刊新潮』が早稲田大学の非常勤講師たちが反旗を翻したと報じている。ことの起こりは大学側から非常勤の人たちに「雇用に関する変更について」という文書が送りつけられ、そのなかに5年以上は契約を続けないという文言があったことからだという。

   何しろ早稲田には非常勤講師だけで3762人いる。平均年齢45.3歳で平均年収306万円。250万円未満が44%もいるそうである。しかも96%が社会保険に未加入だという。

   それと比べて、専任教員の平均年収は1500万円。そりゃ怒る。だが週刊新潮によると告訴は不起訴処分になってしまったそうだ。大学側も少し譲歩したようだが、非常勤で食べていくのは大変だ。

   私もずいぶんいろんな大学で非常勤講師をやってきたが、たしかに驚くほど安い。90分授業をやって1万円前後。学生たちをつれて飲みに行ったりすれば月4回の講師料がすっ飛んでしまう。

   いろいろな大学へ行ってわかったのだが、知名度のある大学ほど安いのだ。失礼だが、知名度の低い大学は多少多く出さないと講師が来てくれないのか、比較的高いところが多い。11年ほど非常勤講師や客員教授をやってきたが、意外に時間をとられるので、昨年で『卒業』させてもらったが、非常勤だけで生活しようと思ったら、いくつも大学を掛け持ちしなくてはならない。

   これから早稲田ばかりではなく、多くの大学で非常勤たちの「賃金もっとよこせ」という運動が広がるのではないか。そのときは私も応援に行くからね。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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