人手不足で会社が潰れる!時給アップでも集まらないパート・アルバイト…深刻な小売り、建設、外食、介護

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「非正規従業員」使い捨てにしてきたツケ

   日本総合研究所の山田久調査部長は、人手不足の実情をこう説明する。「3か月おきに出る日銀の短観では、全体で見るとどんどん人手不足感が強まっています。ただ、小売業、建設業、サービス業でかなり不足感が強い半面、大企業の製造業ではまだ人が余っておりバラツキがあります」

   国谷裕子キャスター「安い賃金で働いてもらうことを前提にビジネスモデルを組み立てていたのを、定着に重きを置かなければならなくなったわけですが、どういうマネジメントの仕方、どういう人材の使い方をすべきだと考えますか」

   山田部長「人手不足といいながら、失業率は3%で過去から見るとまだ高いんです。非正規社員として働き続けた結果として、十分に能力育成されていない面があります。能力育成に取り組み始めているところもありますが、余裕があるところはできても、全部ができるわけではありません。政府がサポートし、社会全体で能力育成に取り組む必要があります。今がチャンスでしょう」

   企業はローコストオペレーションとかで都合のいいように非正規社員を使ってきた。産業界も労働組合も使い捨てではなく、非正規社員の能力育成にどう取り組むか今後の課題だろう。

   一方、今は日銀の超金融緩和の中での景気回復で、これが新成長戦略に結びつくかどうかはこれからだ。来年には10%の消費増税が待ち構えている。これから人件費を中心にコストが上がっていく中で、人材戦略を見直し、どう利益を上げていくか、経営者の手腕が問われることは間違いない。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2014年6月11日放送「シリーズ 人手不足ショック(1) 見直し迫られる企業の戦略」)

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