サッカーワールドカップが開幕した。ブラジルがクロアチアを降し絶好のスタートを切った。サポーターが盛り上がる一方、周辺ではものものしい警備が続いた。デモ隊と警官隊が衝突し、催涙弾やゴム弾が発射され、負傷者も出た。サンパウロの地下鉄ストは回避されたが、リオデジャネイロの空港では労働組合が24時間ストを決行するなど、混乱は収まらない。
「スタジアム」中では大歓声、外では大罵声
試合当日に8000人規模のデモが起きるという情報もあり、スタジアム周辺は何重にも警備網がしかれた。地下鉄駅近くから起きたデモは、警察発表では600人だったが、会場から20キロの地点でデモ隊と警官隊が激しくぶつかり、白煙が上がった。銃を構える警官の隊列、デモ参加者は投石を繰り返す。現地の報道によると、CNNの記者1人をふくむ7人が負傷し、1人が当局身柄を拘束された。
サンパウロの地下鉄ストは投票の末に回避されたが、インタビューを受けた組合員の1人は「ワールドカップ期間中にストに入る可能性はまだある」と語っている。
遅れが心配されていたサンパウロアリーナの工事は、VIPルームの壁造りが間に合わず、仕切りはブルーシートだ。「でも、試合をするのには問題ありませんでした」と中丸徹リポーターが伝える。やっとできあがった1万人スタンドも混乱はなかった。
チケット持たない日本人も大騒ぎ
ブラジルの試合が始まるとスタジアムのサポーターはもちろん、周辺でも開会式のチケットを持たない日本人サポーターも繰り出して、「やっぱりブラジルは楽しい」と大盛り上がりだ。
ブラジルが1次リーグで敗退するようなことになったら、「こんなものにカネを使って」という怒りが爆発するのは必至で、下手をしたら決勝リーグが実施できないかもしれないとまで言われていたから、とにかくブラジルがしっかり勝ってひと安心のスタートとなった。
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「ブラジルが優勝すれば、やってよかったということに転換する可能性もありますよ」
開幕戦の主審は日本人の西村雄一さんが務めた。司会の羽鳥慎一は「すごいですね。混乱もなくてよかった」
もうちょっと、なんか感想はないのかね。