STAP細胞論文問題で理化学研究所が検討を委ねた外部有識者らの改革委員会はきのう11日(2014年6月)、再発防止策を含む提言を発表した。論文を執筆した小保方晴子氏が所属する発生・再生科学総合研究センター(CDB)の解体などを主張している。
STAP細胞研究の発生・再生科学総合研究センターは解体
STAP問題がなぜ起きたかの分析では、(1)CDBには不正を誘発する構造的な問題があった(2)小保方氏の採用で通常の手順を省略した(3)笹井芳樹・副センター長は秘密保持を優先し外部の批判や評価を遮断した(4)小保方氏の研究データの記録・管理がきわめてずさん―などをあげ、iPS細胞研究を凌駕する成果を獲得したいあまり、問題を生じさせたと断じた。
再発防止策では、(1)小保方、笹井両氏、竹市雅俊センター長の厳しい処分(2)CDBを解体し人事を一新(3)小保方氏自身による再現実験でSTAP現象の有無を明らかにする(4)外部調査委による論文の徹底検証などを提言している。
とくに責任問題では、竹市氏には「組織上の責任が問われる」、笹井氏には「小保方氏のデータを信用し、多くの誤りを見逃した」、小保方氏には「研究の資質に重大な疑義がある」などときわめて厳しい内容になっている。
「世界の3大ねつ造のひとつ」
キャスターの齋藤孝は「厳しい見方ですが、億単位の税金が投入されている。自浄作用がないと指摘されたのがきわめて大きいですね」という。いかに文系とはいえ、もう少し切り込むことはできそうなものだ。
改革委の岸輝雄委員長は会見の冒頭で、「欧州の友人から『世界の3大不正のひとつ』といわれた」と語った。米ベル研究所で起きた高温超伝導研究のねつ造、ソウル大教授のES細胞のねつ造と並ぶというわけだ。委員の中には「理研というだけで疑われてしまう」という声もあったという。
井上貴博アナは「今後ヘの影響は大きい」といったが、内容は各新聞を拾い読んだだけで、それ以上のコメントはなし。ほとんどニュース掲示板だ。