12日(日本時間2014年6月13日)に開幕するサッカーW杯ブラジル大会の開幕戦「ブラジルVSクロアチア」で、日本人3人が審判を務めることになった。主審の西村雄一氏は前回の南アフリカ大会でブラジル選手にレッドカードを出したという因縁もある。しかし、現地ではむしろその厳正さへの期待から受けはいいらしい。
4年前の南ア大会でブラジル主力選手を1発退場
開幕戦は主審の西村さんのほか、相楽亨さん、名木利幸さんが副審を務める。日本人審判が開幕戦で笛を吹くのは初めて、日本人3人がそろうのも初めてだ。元日本代表の水沼貴史氏はこう喜ぶ。「レフェリーがW杯で活躍するなんて、子どもたちに新たな夢を与えますよね。レフェリーになりたいという子が増えるかもしれない」
西村さんは南ア大会の準決勝「ブラジル対オランダ」で主審を務め、倒れたオランダ選手を踏みつけたブラジルのMFフェリペ・メロ選手に1発退場を命じた。1人欠いたブラジルはこの戦いを落とし、オランダに勝ったスペインが優勝した。ブラジル人にとっては、「あれがなかったら…」という思いが消えない一戦というわけだ。
地元サポーター「ネイマールにはレッドカード出さないで!」
現地から石井大裕アナが、そのときの写真が載った最近の新聞を見せた。西村主審がレッドカードを高くかざしている瞬間だ。ブラジルでは、なお「メロ退場」の記憶が生々しいことを示している。
石井「でも、何人にも聞いてみたんですが、みな『あの笛は間違ってなかった。自分たちは西村を信じている』といってます。ただ、開幕戦でネイマールにはカードを出さないでともいっていました」
とにかく、「ニシムラ」の名前は厳正というイメージらしい。
水沼「開幕戦の笛は、審判としては決勝戦に行ったくらいの価値があるんです」
司会の夏目三久「開幕戦はこの大会の基準を作ることにもなりますねぇ」
水沼「その分プレッシャーもあると思います」
あすの今ごろは寝不足の人があふれるのだろうか。