韓国「セウォル号初公判」船長ら殺人罪に反論!「やるだけのことはやった。過失だ」

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   韓国セウォル号の沈没事故で逮捕、起訴された船長ら15人の初公判が10日(2014年6月)、韓国・光州地裁で始まった。犠牲者の遺族ら105人が傍聴し、被告人らが入廷すると「人殺し!」「悪い奴らめ!」と怒声が飛んだ。

   この日の公判は本格審理に入る前の準備段階という。検察側は「自分たちが先に逃げれば乗客が死亡すると予測できた」として船長ら4人を殺人罪で起訴している。しかし、弁護人は「被告人(船長)も尾骨やわき腹を負傷した。事故直後に船の水平を取ろうと努力したのはもちろん、無線連絡などするだけのことをやった」と主張し、殺人罪の適用については「船が傾き救護措置ができない状態で、過ち以上の責任を問うのは不当」と起訴事実を否認した。

韓国メディア「裁判員裁判」逃げたのは卑怯と批判

   韓国の裁判は日本と違い、国民参与裁判(陪審員裁判)と裁判官が裁く一般裁判の2通りがあり、被告側が選択できる。船長ら被告人は一般裁判を選んだ。これに対し、地元メディアは「国民の処罰感情が高いために国民参与裁判を避けたのでは…」という批判の声を伝えている。

   船内放送で乗客に「絶対にそこを動かないで」と呼びかけながら、真っ先に逃げた船長らの行動をテレビに映像で見せつけられれば、許せないという感情が起こるのも当然だし、そうした司法上の選択も遺族たちの怒りが収まらない背景になっているのも頷ける。司会の小倉智昭は「(いまの韓国国内の世論では)法律に則った正しい司法判断を下すのは難しい」といい、コラムニストの深澤真紀はこの事件に対する韓国国民の激情ぶりをこう批判した。

「少し感情が先に行き過ぎているというか、今回いろいろ特例が行われています。国民感情に余りにも寄り過ぎているのではないでしょうか」

   梅津弥英子アナ「遺族の気持ちはもっともだと思いますが、朴槿恵大統領がこの事故で『殺人に等しい』というようなことをしゃべっています。あのあたりは、日本から見ていて行政府の長がああした発言するという事態にちょっと違和感をおぼえましたね」

   政府の事故への対応のまずさや政府と業者の癒着問題など、政府が批判の矢面に立たされた中で、政治的にああ言うしかなかったのだろう。それにしても、近ごろキャスターの菊川怜に代わって梅津の発言が目立つ。いつまでも借りてきた猫のような菊川では存在意義がなくなる。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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