おととい9日(2014年6月)午後4時ころ、愛知県豊橋市の海岸でサーフィンをしていた男性がサメに左腕を噛まれ、30針縫う大けがをした。サメは体長1、2メートルはあったとみられ、腕を食いちぎられてもおかしくない状況だったが、サーファーは機転で免れていた。
波打ち際からわずか30メートルの浅瀬
かまれたのは蒲郡市消防本部に勤める高橋剛さん(43)。休日で同僚とサーフィンをしていたが、波打ち際からわずか30メートル、水深1メートルの浅瀬で、突然現れたサメに左手の上腕部をかみつかれた。
高橋さんによると、サメの頭は人間の顔くらいの大きさだった。サメの習性から、動いたら食いちぎられると思いじっと動かずにいたところ、サメは離れていったという。それでも肉を一部食い取られており、30針の縫合が必要だった。
高橋さんは自力で海岸にあがり病院に運ばれた。「サメにやられた」という高橋さんの叫び声に駆けつけた同僚は、「出血がすごかったので腕がとれてないかと心配した」という。
専門家は、頭が人の顔くらいだと体長も人間と同じくらいではないかという。種類はわからないが、凶暴なホオジロザメ、イタチザメだった可能性もある。サメは獲物にかみつくと頭を振って食いちぎるのが普通で、高橋さんの「動かない」という判断はベストだったらしい。
この時季に多いサメの海岸接近
愛知県でサメに襲われた例は、19年前に旧渥美町の沖合で潜水漁をしていた男性が死亡して以来だ。しかし、サメの目撃情報は過去6年間で12件あり、5件が6月だった。水温やエサとなる魚の接岸状況でこの時期は岸の近くまで来るらしい。それにしても、浜からわずか30メートルとは怖い。
豊橋市と消防本部は、海岸に「サメの目撃情報」の看板を立てたり、消防車の呼びかけて、サーファーや釣り人の注意を喚起している。
井上貴博アナ「ホオジロザメは映画『ジョーズ』に出てきた種類です。日本近海にも多く、注意が必要です」という。注意といったってどうすればいいのか。海に入るなということか。困ったことだ。