「初期認知症」診断されても支援体制がない!孤立してウツになったり症状悪化したり…

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英国・スッコトランドでは診断後すぐにリンクワーカー

   英国・スコットランドでは初期の診断が出た直後から専門家を派遣している。4年前、初期認知症と診断されたヘンリー・ランキン氏は「当時、その事実を受け止めきれず錯乱状態に陥りました。救ってくれたのは、訪ねてきたリンクワーカーとよばれるスタッフでした。地元のアルツハイマー病協会から派遣されトレイシー・ギルモアさんです」と語った。

   英国のリンクワーカー制度は、4年前、スコットランド自治政府が掲げた認知症戦略の一貫として始まった。「診断後すぐに医療の知識をもった支援者が欲しかった」という患者の声を生かして、認知症専門のリンクワーカーの育成を急いだ。リンクワーカーは初期認知症の人や家族が家に閉じこもらないように、交流会や勉強会などの紹介する。さらに、年金支給や税金控除などを伝え、その手続きも手伝い、支援を1年間無料で提供する。ギルモアさんはランキン氏に目標をもって生きてもらうため、希望のもてる明日への計画を提案した。ランキン氏は目標を実現することで自信をもち、さらなる希望を持てるようになった。

   国谷「日本でもスコットランドと同じような支援体制をつくるには、何が必要でしょうか」

   栗田「医療や介護の人材が足りません。また、介護メニューの中には初期認知症が入っていません。現場では手探りの状態で動いているわけです。初期認知症の人たちへの支援体制をどう作り出すか。その地域の要因を考えながら、地域全体で取り組んでいくことが必要です」

ナオジン

NHKクローズアップ現代(2014年6月9日放送「初期認知症と診断されたら…~どうつくる支援体制~」)

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