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ご苦労様でした!『週刊ポスト』飯田昌宏編集長交代―独自視点が楽しみだった新スタイル

   『週刊ポスト』の飯田昌宏編集長から葉書をもらった。6月4日(2014年)付で編集長を交代したという知らせである。「誌面をかえりみず、部下の苦言を意に介さず、毎晩飲み歩き寛容な会社も耐えられなくなった」ため馘となったと書いているが、そんなことはない。週刊ポストは週刊現代の元編集長たちを講談社から引き抜いて、週刊現代から10年遅れで創刊したこともあって、週刊現代とよく似たテイストの物真似雑誌である。私の編集長時代にやり始めた「ヘア・ヌード」を最初に真似たのも週刊ポストであった。しかも本家より売れてしまうのだから、こちらとしては腹が立つが致し方ない。

   しかし、飯田編集長に替わってから、飯田節とでもいうような独自の視点で時代を切り取り、他の週刊誌とは明らかに違う飯田・週刊ポストをつくりあげた。正直、毎週、週刊ポストがこの問題をどう捉えてくるのかを楽しみにしていたのだ。私とは考え方の違う視点ももちろんあったが、こういう見方もあるのかと気付かされることも多かった。

   週刊誌は編集長のものである。編集長が替われば誌面も変わる。一時代を築いた編集長の交代に一抹の寂しさはあるが、ご苦労様でしたといいたい。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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